歯科コラム一覧｜用賀の歯医者｜おおたデンタルクリニック用賀

最近歯科医院の感染対策について、メディアで騒がれているようです。

患者様ごとに器具やグローブを交換するなんて、ごく当たり前のことだと思っていたのですが、半分くらいの歯科医院はそうではなかったと聞き、驚きました。
口腔外科で手術室に出入りしていた者としては、清潔の管理というのはごく当たり前のことです。
当院では患者様ごとに器具を滅菌バックという袋に密封し、滅菌して使用しております。

さて、では滅菌していればどれも同じなのでしょうか？

当院ではクラスB滅菌器を導入しております。
他の医院でもクラスB滅菌器を導入している医院は、ホームページなどでアピールしていると思います。

なぜでしょうか？

多くの歯科医院はクラスN滅菌器を使用しています。
（これ以外にクラスS滅菌器というのもあります。）
クラスB滅菌器の特徴は、中空のものも滅菌できるということです！

え？それって当たり前では？と思われるかもしれません。

しかし、クラスN滅菌器では中空のものは滅菌できないと言われています。
つまり、唾液を吸う器具や歯を削る器具を完全に滅菌するにはクラスB滅菌器である必要があるのです。
また、滅菌バックにつめた器具もちゃんと滅菌するにはクラスB滅菌器である必要があります。

しかし、なんでも滅菌できるわけではなく、また滅菌ではなく消毒で大丈夫な器具もあります（血液が触れる機会がないものなど）。メディアで騒がれてしまい、間違った知識が流れているのも事実です。

歯科医院サイドからも正しい情報を提供していく必要があることを痛感しています。